ワクチンの知識【番外編⑤】はしか(麻しん)と予防接種

最近 はしか(麻しん)の予防接種についての質問や 検索が増えているので。
 

 

一度記事にしておこうと思います。

 

この記事は

ワクチンの知識シリーズをすべて読んでくださっているという前提で進めますので

まだの方、あるいは、この記事を一度読んでもよくわからなかった方は

コチラのシリーズを ご覧ください。

 

→★【目次】ワクチンの知識シリーズ★

 

 

それから 打つべきか打たないべきかという ただ答えが欲しい方は
きっとご期待に応えられないかと思いますので、そこもご了承ください。

 

 

まず
予防接種って どうなんだろう?

打たなくて済むなら打たなくてもいいのかも、と考え始めた時に

 

「それでも はしかだけは・・・・」

 

というのを 言う人が多いのは以下の理由が中心でしょうか。
 

 

・はしかは重症化しやすい(症状が重い)とされている。

・合併症発症率が高めとされている。

・はしかの初期症状のときに、それを診察で判断できる医者が少ないってみかける。

 

 

たしかに 国立感染症研究所などの麻疹についてのサイトを見ても

「麻疹は重症化しやすい」

 

と書かれています。

 

 

そこで

 

まず「重症化」の定義(重症化ってそもそもなんなのさって話)

 

「重症」というのは 消防庁が定義しており
(「重傷」は警察庁)

傷病の状態が 3週間以上の入院を要するものを「重症」と定義しているそうです。
 

へええって感じw。

 

症状が重いのは確かなようで、期間も長めなので、

たしかに親としては、わが子が辛そうにしているのはかわいそうだなという気がします。

 

 

 

ただ 症状が重いから命の危険とすぐに結びつくかというと

 

必ずしもそうではなく

 

かわいそう という感情と 死亡率や合併症などの率という理屈とは

 

切り離して考える方が自然だと思っています。

 

 

 

痛みや辛さで言うなら 足の骨の複雑骨折とかのが

 

もっとしんどくてつらい気がします。

 

 

次に合併症発生率ですが

 

調べたところ、数字は いくつかの大きな病院や国立感染症センターでは

数字がまちまちなので、一応、国立感染症センターのを元にしますと、

 

合併症は30%に及び、半数が肺炎。

 

ついで、腸炎、中耳炎などがあるとのこと。

 

 

 

ある病院のサイトでは、中耳炎が 5~15パーセント。

 

ついで肺炎が 6パーセントという表記もありました。

 

これだからデータなんて所詮数字の羅列で 盲信できないなと思うのですw
 

 

 

中枢神経など 深刻な部位への合併症は

 

0.1パーセントと ポリオなどと変わらないようです。

(国立感染症センターよりhttp://www.mhlw.go.jp/shingi/2002/11/s1112-6c.html

 

 

 

 

そして診断できる医者が少ない⇒初期対応が遅れ重症化するのでは?

というところですが、診断できる医者が少ないのは もうどうにもなりません。

 

どちらかというと年配のお医者様のが臨床数が多く、

若かりし頃にたくさん診断していたと思うので、

ご近所で一度 そういうお医者様を探しておくことがいいと思います。

 

(そういう小児科が減っているということを考えるなら

日本医療の在り方を もう少し大きな目で見るという視点が必要になることが分かります。)

 

 

 

 

ここでちょっと立ち止まってほしいのが、

 

なぜ、はしかを診断できるお医者様が少ないのか。

 

 

それは 発症数が激減しているからです。

 

そしてWHO(世界保健機構)は 平成27年に 日本のはしかの排除認定を出しております。
(産経ニュースよりhttp://www.sankei.com/life/news/150327/lif1503270016-n1.html

 

 

ところが 日本では 感染者がいます。

 

それは海外から持ち込まれたり、ワクチン由来で発症したりしているからです。

(これは はしかの株というので特定可能です。

日本にもともとあったはしか株と、現在発症している株はちがいます。

バナナにも 色んなバナナの種類があるのと一緒ですw)

 

 

はしかのワクチンは生ワクチンなので、

 

弱毒化してはありますが、ワクチンを打てば、一定期間感染源にその人がなりえます。

 

 

こう考えると

 

ワクチンを打つことで、自分がはしかにかかるリスクを減らす、という側面がある一方で

 

自分自身が、短期間ではあっても、はしかの感染を広げる(人にうつす)可能性もある、

 

ということです。

 

・・・難しいっすよね。

 

 

 

と、ここで、この世界に山ほどあるウイルスという小さな小さな世界から

少し 引いてみて、もう少し大きな視野で見ていきましょう。

 

 

 

 

少し前のデータになりますが、人間のカラダはそうそう簡単に変わらないのでとりあえず。

平成24年   約103万7千人の赤ちゃんが生まれました。

 

同じ平成24年 約2300人の0歳の子が 亡くなりました。

 

厳密にいうと計算の仕方が違うはずのなのですが
 

ざっくりいうと、その年の0歳児の死亡率は 0.22%になります。

平成24年 人口動態統計月報年計(概数)の概況より

 

 

 

次に 平成24年の0歳の子どもの死亡原因をあげます。

 

第1位 先天奇形,変形及び染色体異常  417人  (出生数からの割合 0.04%)

第2位 周産期に特異的な呼吸障害及び心血管障害 148人 (出生数からの割合  0.014%)
第3位 乳幼児突然死症候群 141人 (出生数からの割合 0.013%)
第4位 不慮の事故  93人 (出生数からの割合 0.008%)

第5位 胎児及び新生児の出血性障害及び血液障害 81人 (出生数からの割合 0.0078%)

平成24年 人口動態統計月報年計(概数)の概況より

※出生数からの割合のみ 私が計算しました。 元データには 10万人当たりの割合が出ております。
 

 

これを見る限りでは、はしかを含めた感染症による死亡は 

 

本当に少ないことがお分かりいただけると思います。

 

 

 

また、予防接種自体が

乳幼児突然死症候群との関連性を指摘されていることは

 

これまでの知識シリーズのところでも触れたかと思います。

 

 

 

また 子どもの死因に関しては 厚生労働省だけでなく

 

消費者庁なども 子どもの死因として こんな風な形で注意喚起していました。

 

 

 

消費者庁「子どもを事故から守るプロジェクト」より

 

 

ということは、大きな視点で考えるのであれば

感染症による我が子の死亡を考えるよりも 

 

もっと先にできることがたくさんあるということです。

 

 

 

とはいっても

 

所詮数字は数字。

 

 

たとえこれが 感染症で死んでしまう乳児が0.000001%だとしても

 

その100万分の1の可能性もなくしたいのが 親心です。

 

だから 確率でも数字でもないんですよね。

 

 

 

心配だもん。

 

大事だもん。

 

どうにかして守りたい。

 

 

 

じゃあ じゃあどうしたらいいかなぁ?

 

って考えた時に、

 

今度は体の仕組みから見ていこうよっていうので

 

ずっとシリーズでも書いてきておりました。

 

 

 

 

ウイルス性の病気ってどんな特徴があったっけ?

 

そう ウイルスって基本的に感染した宿主(寄生主)の仕組みを利用して

自分たちも増えてるから、

 

本来は 宿主を殺す程の悪さはしないんですよ。

 

だって 宿主(人間)が死んじゃったら、自分たちも死んじゃうから。

 

 

でも 熱が出ただけで命にかかわるとか、

 

咳が出ただけで意識不明になっちゃうよとか、

そういう健康状態だと、ウイルスのせいで、というよりも

 

ウイルスと一時共存状態になることすら耐えられないから、

 

命の危険はもちろんあります

 

 

 

 

あと、はしかは本来子どものときにかかるべき感染症だというの聞いたことありますか?

それ、なぜだか知ってます?

 

 

きちんとかかっておくことで 免疫がしっかりとできて一生かからないけど

 

予防接種でできた免疫って 

 

攻略本使ってなんちゃってで その場しのぎでクリアしたゲーマーみたいに実力がなくて、

 

なんちゃってな免疫しかできないから、またかかるとか

 

ってのは聞いたことあると思うんですけど。

 

 

 

でも だったら、子どものときは 予防接種してかからないようにして、

 

免疫切れたころ、大人になって体力ついてからかかった方が 重症化しないんじゃない?

 

とか思うでしょ?私最初思いました(笑)

 

 

 

でもね カラダの仕組みを知ると 実は

 

オトナの方が重症化しやすいことがよくわかります。

 

 

 

それは ウイルスと闘ってくれる白血球という血液の中の免疫細胞の割合が違うんですよ。

 

ちょっと小さくて分かりにくいかもですけど。表をのせておきました。

 

0か月と20歳だと 白血球数の基準値の上限が 半分くらいになってるでしょう。

 

基準値の上限が半分になってるってことは

 

20歳のが、ウイルスと闘う力は弱いんです。

 

 

 

これは 子どもが がーーっと熱出して すぐ下がるのに

 

オトナはぐずぐず長引くのと同じ理由です。

 

 

小児臨床検査基準値(国立成育医療研究センター)より

 

 

だから カラダの仕組み的に言うなら ウイルス性の感染症っていうのは

子どもの内にかかった方が 重症化しにくい。

 

 

という結論になります。

 

 

ただしそれは、

普段から カラダの仕組みを邪魔しない生活ができてるなかぁってことにつながってくるし、

 

もう私には 一人一人の方の生活状況とカラダの状態と性格の特性とを全部絡めて

 

判断するなんてことはできないから、

 

やっぱり私には どっちがいいって判断はできません。

 

 

 

本当に人それぞれ。状況それぞれなんですよ。

 

もったいぶってるとか、責任逃れとかじゃなくてね。

 

 

 

ただ、それでも やっぱりちっさいベビを抱えてたり、

 

おなかに赤ちゃんがいるママは必死だし 不安でしょう?

 

そこから抜け出すためには

 

やっぱり 体のこと、もっと知ってもらうことが 一番近道だな、と思って

 

このシリーズをずっと書いてきました。

 

 

→★【目次】ワクチンの知識シリーズ★

 

 

まず読んでみてください。

(ほんとは産前産後はPCは減らしたいけど不安で眠れないよりはよっぽどいいっす)

 

 

でも やっぱりわからないとか、難しいって人は

 

まずは無料動画だけでも見てみてください。

 

ほんっとに 悩んでるママさんたちの力になれればって

 

一生懸命作りました。

 

 

 

 

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毎月開催している自然療法広場でも、ときおり、無料のお話会もしています。

 

 

 

はしかの予防接種について という観点で私が書けるのはここまでかな。

 

 

 

入口なんて なんでもいいっす。

 

本でもよし 誰かの講演会でもよし ブログでもよし オンライン講座でもよし。

 

別に私のとこじゃなくたっていいっす。

 

 

各地にも 信頼できるワクチン講師もいるから、

 

ご希望あれば紹介もします。

(FBメッセンジャーかお問い合わせフォームからどうぞ)

 お問い合わせ→*https://ws.formzu.net/fgen/S26237677/

 

 

 

でも ワクチンっていうところから 少し カラダの仕組みっていうところを

学び始めないと、不安や恐怖から抜け出すのは厳しいかなって思うから。

 

ちゃんと知ろう!わたしたちのカラダ、私たちのイノチのこと!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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